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歯周病と口臭について。

こんにちは、衛生士の笹井です。
今回は、歯周病の原因と発症の仕組み、歯周病と口臭の関係についてお話して行きましょう。
「口臭が気になるなら歯周病を疑え」とよく言われるように、歯周病は強い口臭を発生させる一番の原因です。

歯周病は、以前「歯槽膿漏」とよばれていました。歯槽膿漏とは歯茎(歯肉)から膿(うみ)の出る歯周病の一症状を表しています。
その他にもさまざまな症状があることから、今では「歯周病」と呼ぶようになっています。

免疫力は20代をピークに加齢とともに急激に低下していきます。しかし免疫力の低下は自覚されることがありません。
一方、歯茎は顕著に年齢が現れる場所とされています。なので、歯周病は知らず知らずのうちに進行するのです。
そして、歯周病の初期段階は痛みを感じないのです。

そのため中年期以降の方だと、程度の差こそあれ半数以上の方が歯周病になっていると言われています。
歯がグラグラして、見た目にも歯周病が明らかになってからでは、歯を抜かなければならなくなってしまいます。
ですから歯周病は、予防や早期発見・早期治療がとても大切です。

歯周病発症の仕組み

歯周病になると、歯と歯肉の間に歯周ポケットが形成されます。歯周ポケットというのは歯と歯肉の間にできる隙間です。
健康な人の歯と歯肉はピッタリとくっついていますが、歯周病になるとポケット(隙間)ができ、それがだんだん深くなってきます。
その深いところにまで、歯垢や歯石がたまっていくのです。

その歯垢や歯石に住みついた歯周病菌が、歯肉や歯槽骨(顎骨のなかで歯を支えている部分)など歯周組織を破壊します。
このことから歯周病は本質的には、歯と歯茎を支える骨の病気とされています。

歯周組織が破壊されると、歯茎の色が『健康なきれいなピンク色』から『赤色や紫色を帯びた暗い色に変色』し、
歯磨き時のブラッシングなどの軽い刺激で出血するようになります。ですから、歯磨きの時に少しでも出血が見られるようなら、
歯周組織に何らかの異常があると考えてよいでしょう。

歯周病と口臭

最近は何でも香りに敏感になっています。柔軟剤も香水のような感じですよね。お部屋の芳香剤も良い香りのものが増えています。
置くだけでは足りなく、直接スプレーして香りをつける時代です。ペンまで香りがついているんですよね。
他にもいろいろ。その商品の効果がどうというよりも、香りで選んでいる人も多いのではないでしょうか?

こんな時代だからこそ気になるイヤな匂い。イヤな匂いにも様々ありますが、この時代ですから、良い匂いで消す事ができて便利です。
しかし、口臭となると難しいものです。なかにはカプセルを飲んで、体の中から良い匂いを…なんて商品もありますが、効果はあるのでしょうか?
効果があったとしても、一時的なもので、悩みは消えません。

歯周病は、歯槽膿漏とも呼ばれるように、進行すると膿が溜まり悪臭を放つようになります。歯周ポケットが4ミリ以上の深さになると、
強烈な口臭の原因となるメチルメルカプタンなどの揮発性硫化物を多く発生するようになると言われています。メチルメルカプタンは『腐った玉ねぎのような臭い』が特徴です。

歯周病での口臭は、まるで生ゴミのような臭いで、とても不快なものです。まさに“クサイ”のです。この臭いの原因は“メチルメルカプタン”という揮発性硫化化合物です。
歯周病になると歯周組織が侵され、歯と歯の間に隙間ができ、歯周ポケットと呼ばれるポケットが形成されます。
その歯周ポケットの深さが4ミリを超えると“メチルメルカプタン”が多く生産されるようになります。

メチルメルカプタンが多ければ多い程、口臭が臭くなってしまいます。また、このような細菌は歯周ポケットだけでなく、舌苔にも住み着いています。
舌苔とは舌の表面の汚れです。
舌が白く汚れている事はありませんか?
その中にもメチルメルカプタンが住んでいて、口臭を出している可能性があります。

口の中の細菌は、食べカスと共に歯垢に混ざって歯にひっつき、塊(歯石)になります。歯垢の間はハミガキで落とす事が可能です。
日々のハミガキを丁寧にする事で、口臭は減らす事ができます。また、舌苔の汚れを落とす為に、舌も軽く磨くのも効果的でしょう。
舌用のブラシも売っているので、使ってみてもいいかもしれません。

すでに歯周病として進行している場合は、もうハミガキだけでは不足してしまうでしょう。歯石は歯医者で取ってもらうしか方法はありませんし、
歯周病の治療をしっかり行わなければ、メチルメルカプタンの生産を減らす事も難しいでしょう。なによりも、口臭の原因になっている歯周病を治す事が、
1番早い口臭改善なはずです。

歯周病は口臭だけでなく、他にも様々な病気をもたらす原因になる事もあります。早めに治療を行いましょう。
そして、日々のハミガキを丁寧にする事で、歯周病の悪化や再発する可能性を減らし、メチルメルカプタンの生産を減らし、口臭の悩みを解消させましょう。

歯周病チェックリスト

歯周病かどうかを判断するセルフチェックリストをあげておきます。

*歯茎が赤くブヨブヨしている
*歯磨きの時に血が出ることがある
*歯の表面を爪でこすると白い物(プラーク・歯垢))がつく
*周りの人から口が臭いと言われたことがある
*硬いものが食べにくくなってきた
*歯がぐらつく
*歯が長くなった気がする
*歯を磨かない日がある
*ここ数年、歯医者へ行っていない
*糖尿病にかかっている

ここにあげた項目のうち3つ以上当てはまるようなら歯周病の疑いがあります。一度、歯科にかかられる事をお薦め致します。

(糖尿病にかかっている方は細菌に抵抗する力が弱く、健康な人より歯周病にかかりやすいとされています。
内科治療で歯周病のリスクは軽減されますが、歯科での予防・治療も大切です。)

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