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歯並び、かみ合わせが悪いとどうなるの?

歯並び、かみ合わせが悪いとどうなるの?

良い歯並びと悪い歯並び

手で口元を隠している女性の写真

◎良い歯並びとは

次に挙げる条件を満たしている場合は、「良い歯並び」といえます。

・上下の前歯の中心がそろっている
・上下の前歯が上下・前後方向に2~3mmほど重なっている
・上下の歯が交互に噛み合っている

逆にいうと、これらの条件を満たしていない場合は「悪い歯並び」に該当します。

◎悪い歯並び

悪い歯並びには、いろいろな種類があります。ここでは、そんな不正咬合の種類を簡単にご紹介します。詳しい内容は矯正歯科治療ページの「矯正治療が特に必要な歯並び」をご覧ください。

・上顎前突(じょうがくぜんとつ)

上顎前突のイラスト

⇒上の前歯が前方に突出している。一般的に「出っ歯」と呼ばれる歯並び。


・下顎前突(かがくぜんとつ)

下顎前突のイラスト

⇒下の前歯が前方に突出している。一般的に「受け口」と呼ばれる歯並び。


・開咬(かいこう)

開咬のイラスト

⇒奥歯だけ噛んで、前歯は噛み合わず、上下の歯列の間にすき間ができるかみ合わせ。


・叢生(そうせい)

叢生のイラスト

⇒個々の歯が別々の方向を向いて生えている。一般的に「乱ぐい歯」と呼ばれる歯並び。


・上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)

上下顎前突のイラスト

⇒上下の前歯が前方に突出している歯並び。


・過蓋咬合(かがいこうごう)

⇒噛んだ時に舌の歯が上の歯に覆われる。かみ合わせが深い状態。


・交叉咬合(こうさこうごう)

交差咬合のイラスト

⇒奥歯のかみ合わせが左右どちらからにずれている。


・空隙歯列(くうげきしれつ)

空隙歯列のイラスト

⇒歯と歯の間にすき間がある。一般的に「すきっ歯」と呼ばれる歯並び。


・切端咬合(せったんこうごう)

切端咬合のイラスト

⇒上下の前歯が先端でかみ合っている。


歯並び、かみ合わせが悪くなる原因

歯並びやかみ合わせが悪くなる原因は「遺伝」と「習慣」の2つに分けることができます。

◎遺伝

・歯や顎の大きさ、バランス

歯がきれいに並ぶためには、「歯の大きさ」「歯の形」「顎の骨の大きさ」が重要となってきます。これらのバランスが崩れると、たちまち歯列不正や不正咬合を招いてしまうのです。例えば、歯が大きすぎると歯がきれいに並ぶためのスペースが不足して乱ぐい歯や八重歯を引き起こしてしまいます。あるいは、上下の顎骨のバランスが悪いと、出っ歯や受け口の症状を呈するのです。これらはある程度、遺伝によって決まっているものとお考えください。

・生えてくる歯の本数

私たちの歯は乳歯で20本、永久歯では親知らずを覗いて28本生えてきます。これが遺伝によって多かったり、少なかったりすることがあります。本来よりも歯の本数が多い場合を「過剰歯(かじょうし)」、少ない場合を「先天性欠如(せんてんせいけつじょ)」といいます。いずれも歯の本数が変化することによって、歯列不正や不正咬合の原因となりえます。

◎習慣

遺伝のような「先天的な原因」とは対称に位置する「後天的な原因」として、生活習慣が挙げられます。

・口腔習癖(指しゃぶり、舌突出癖)

指しゃぶりや舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)のような口腔習癖があると、前歯が前方に押し出されたり、上下の歯列にすき間が生じたりするなどして、出っ歯や開咬を引き起こすことがあります。

・口呼吸

鼻ではなく口で呼吸をしていると、口腔周囲の筋肉が弛緩して「お口ポカン」の状態が慢性化してしまいます。その結果、前歯に適切な力が加わらなくなり、出っ歯などの歯列不正を引き起こします。

・頬杖をつく

頬杖をつく習慣があると、歯や顎に強い力がかかり、歯列不正を引き起こします。顎関節症のリスクも上昇するため注意が必要です。

・やわらかい食べ物を好んで食べる

やわらかい食べ物を好んで食べていると、口や顎の筋肉、骨などの発育が不十分となります。すると、顎の成長が妨げられ、歯が正常に並ぶためのスペースが不足してしまうのです。

歯並び、かみ合わせが悪いとどうなる?

歯並びやかみ合わせが悪いと、次に挙げるような悪影響が出てきます。

◎見た目が悪くなる

歯並びが悪いと、見た目が悪くなるという悪影響が現れます。これは歯列矯正を希望される患者さまの多くが気にされている点かと思われます。また、審美性の改善というのは、矯正治療の主な目的のひとつでもあります。

◎虫歯や歯周病のリスクが上がる

歯が斜めに生えていたり、正常な位置から逸脱した生え方をしていたりすると、清掃性が低下します。その結果、食べかすやプラークなどがたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが上昇するのです。

◎口臭が強くなる

清掃性が低下した歯列では、細菌の繁殖が促進され、口臭の原因物質もたくさん産生されるようになります。

◎発音しにくくなる

私たちは歯や舌、口腔粘膜などが有効に活用することで、正しく言葉を発することが可能となっています。その中の「歯」あるいは「歯並び」という要素に問題が生じると、発音機能にも異常が現れるのです。

◎全身に悪影響が及ぶ

歯並びが悪いと、効率的にものを噛むことができなくなったり、不適切な力が顎の関節などに伝わったりするようになります。すると、顎関節症や顔のゆがみ、頭痛や肩こりなどの原因となることもあるのです。また、食べ物を十分に咀嚼しないまま飲み込むことで、消化管への負担も大きくなります。

歯並び、かみ合わせの治療方法

歯並びやかみ合わせの異常は、次に挙げるような方法によって改善することが可能です。

◎ワイヤー矯正

矯正用のワイヤーとマルチブラケットを用いた矯正法です。幅広い症例に適応でき、歯を移動する効果も高い治療法といえます。

◎裏側矯正

文字通り歯列の裏側に矯正装置を設置する方法で、目立ちにくいという大きなメリットがあります。一般的な表側矯正と比較するとデメリットも多いですが、審美性を優先される方にはおすすめの矯正法といえます。

◎マウスピース矯正

透明なマウスピースを装着して、歯並びを改善する方法です。着脱式なので、歯磨きや食事の際には取り外すことができます。

◎セラミック矯正

セラミック矯正とは、セラミックの被せ物を装着することで、歯の形や大きさ、ちょっとした歯並びの乱れを改善する治療法です。歯を動かす必要がないため、一般的な「矯正治療」とは根本的に異なるといえます。

【まとめ】

このように、歯並びやかみ合わせが悪くなる原因はさまざまであり、改善する方法も多岐にわたります。いずれも放置することで、お口の中だけではなく全身にも悪影響が及ぶ可能性があるため、できるだけ早い段階で治療を受けることをおすすめします。

 

  • -この記事を監修した歯科医-

    くろさわ歯科医院 副院長 前田 昌孝

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