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総入れ歯にかかる費用はどのくらい?

総入れ歯を持ったドクターのイラスト

失った歯を補う治療法としては、まず「入れ歯」が思い浮かびますよね。入れ歯は、いろいろなケースに対応できますし、保険も適用されます。とくに、全ての歯を失ったときには、治療の第一選択として検討されるものです。ただ、それ以外の選択肢もできれば知っておきたいものですよね。ここではそんな歯を全て失った際の治療法について、総入れ歯を中心にご紹介します。

歯が全てなくなったときどうすればいい?

歯が全てなくなったときの治療法としては、主に次の3つが挙げられます。

①保険診療の総入れ歯
②自由診療の総入れ歯
③インプラントを活用した入れ歯(自由診療)

それぞれに異なるメリット・デメリットがあるため、どの治療法が最も優れているかは、一概にいうことはできません。ただ、いずれかの方法で失った歯を補わないと、審美性や咀嚼能力を回復させることはできません。

歯が全部なくなったときの治療方法

ここでは、歯が全てなくなったときの治療法を「保険内」と「保険外」に分けて解説します。

【保険内治療】

歯が1本もない「無歯顎(むしがく)」に対する保険治療は、基本的に総入れ歯のみとなります。

①保険診療の総入れ歯

<治療方法>

保険診療の総入れ歯は、使用できる材料がレジンのみとなります。レジン製の人工歯と義歯床から成るシンプルな構成の入れ歯です。

<メリット・デメリット>

◆メリット

保険診療の総入れ歯のメリットは、費用の安さにあります。保険が適用されることから、1~3割負担で入れ歯を製作することが可能です。また、入れ歯が壊れた際には、修理が容易であるというメリットもあります。適応範囲も広く、ほぼ全ての症例に対応できます。

◆デメリット

保険診療の総入れ歯のデメリットは、使用できる材料に制限がかかっている点です。具体的にはレジンしか使えないので、臭いや汚れが付着しやすく、変色や摩耗も起こりやすい傾向にあります。また、異物感や違和感も大きく、自由診療の入れ歯と比べると、装着感や審美性に劣ります。長時間使い続けることで、ズレたり外れたりしやすくなる点もデメリットのひとつといえます。

<費用の相場>

保険診療の総入れ歯は、上下ともに製作した場合、1割負担で7000円程度、3割負担で20000円程度となっています。

【保険外の治療】

歯が1本もない「無歯顎(むしがく)」に対する保険外治療は、自由診療の総入れ歯とインプラントを活用した入れ歯の2種類になります。

②自由診療の総入れ歯

<治療方法>

自由診療の総入れ歯は、治療法や使用する材料に制限がありません。患者さまのご要望をお聞きしながら最善といえる治療計画を立案し、製作を進めていけるのが自由診療の総入れ歯です。

<メリット・デメリット>

◆メリット

自由診療の総入れ歯のメリットとしては、審美性や機能性、耐久性などを追及することができる点が挙げられます。

◆デメリット

自由診療の総入れ歯には、保険診療の総入れ歯よりも費用が高くなるというデメリットがあります。また、時間をかけて丁寧に製作していくことから、治療期間が比較的長くなりがちです。

<費用の相場>

自由診療の総入れ歯の費用は、使用する材料や装置の設計によっても大きく異なります。例えば、義歯床の部分を金属で製作した「金属床義歯」であれば、50万円程度の費用がかかるといえます。

③インプラントを活用した総入れ歯

<治療方法>

全ての歯を失った際には、インプラントで治療することも可能です。顎の骨に適切な数のインプラントを埋め込み、その上に総入れ歯と同じような装置を設置します。具体的には、「インプラントオーバーデンチャー」や「All-on-4」といった治療法が存在しています。

<メリット・デメリット>

◆メリット

インプラントを活用した総入れ歯には、次に挙げるようなメリットがあります。

・食べ物を噛む力が向上する
・違和感や異物感が少ない
・顎の骨が痩せていかない

いずれの点においても、従来の総入れ歯よりも優れているといえます。

◆デメリット

インプラントを活用した総入れ歯には、以下に挙げるようなデメリットも存在しています。

・治療費が高くなる
・治療期間が長くなる
・外科手術が必要になる

<費用の相場>

インプラントを活用した総入れ歯は、従来の治療法よりもかなり高額な費用がかかることとなります。例えば、上下の顎をインプラントオーバーデンチャーで治療した場合、200~300万円程度はかかります。All-on-4の場合は、総額400~1000万円程度かかります。

【まとめ】

このように、全ての歯を失った際にはいくつかの治療の選択肢が挙げられますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。そうした違いを踏まえた上で、最善といえる治療法を選択することが大切です。

  • -この記事を監修した歯科医-

    くろさわ歯科医院 副院長 前田 昌孝

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