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舌苔の原因とは?

舌苔のイラスト

舌の状態というのは、体調のバロメーターとなることをご存知でしょうか。舌の形や舌の色、舌の表面の汚れなどによって、身体全体がどのような状態にあるのかをある程度知ることができます。とりわけ、舌の表面に生じる「舌苔(ぜったい)」には注意が必要です。

舌苔とは?

舌苔とは、舌の表面に生じる汚れで、文字通り「苔(こけ)」のような性状を帯びています。舌苔は食べ物のカスや古くなった粘膜、細菌などによって構成されています。その成分は歯の表面に形成されるプラークとほぼ同じなので、いろいろな有害作用を持っています。例えば、虫歯菌や歯周病菌の温床となったり、口臭の原因となったりするため、可能な限り取り除いた方が良いといえます。

舌苔の発生要因

舌苔が発生する要因は以下の通りです。

1.お口の中が不潔

歯磨きなどを始めとしたオーラルケアを怠っていると、プラークや歯石と同じように舌苔も形成されやすくなります。とくに、舌を磨く習慣がない人は、舌苔が生じやすいといえます。

2.口呼吸をしている

鼻呼吸ではなく口呼吸をしていると、お口の中が乾燥しがちになります。口腔乾燥は、舌表面の汚れを停滞させるだけではなく、細菌の繁殖も促すことから、舌苔が生じやすくなります。

3.唾液の分泌量が少ない

病気や加齢によって、唾液の分泌量が低下すると、舌苔が形成されやすくなります。これもまた口呼吸と同様、お口の中が乾燥しやすくなるからです。

4.舌の運動機能の低下

舌というのは、食事や会話をしているときに、とても複雑な運動を行っています。それによって舌全体の血流が良くなるだけではなく、食べカスや細菌なども停滞しにくくなることから、舌苔形成を抑制する効果が見込めます。ですから、病気や加齢によって舌の運動機能が低下することでも舌苔は生じやすくなるのです。

舌苔は口臭の原因にもなる

舌苔が口臭の原因となる理由は、歯周病と同じです。舌苔の中には、「嫌気性菌(けんきせいきん)」と呼ばれる細菌が生息しており、硫黄を含んだ強烈なガスを産生しているのです。舌苔には、嫌気性菌が大好きなタンパク質が豊富に含まれていることから、口臭の元となる物質も多量に作り出されることとなります。

舌苔の予防とケア

舌苔を予防するためには、次に挙げる3つのケアを実践してみましょう。

1.舌ブラシによる舌磨き

舌を磨く際には、必ず「舌ブラシ」を使用するようにしましょう。普段使っている歯ブラシで舌を磨くと、舌粘膜を傷つけてしまいますので要注意です。舌はとてもデリケートな組織なため、専用の舌ブラシでていねいに磨くことが大切です。磨き過ぎも良くありませんので、1日1回、朝起きた時に磨くのが良いといえます。

2.薬用マウスウォッシュを使用する

舌磨きを行った後は、薬用マウスウォッシュも活用することで、舌苔の付着予防を徹底できます。リステリンなどに代表される薬用マウスウォッシュには殺菌作用が期待できます。

3.白湯を飲んで体を温める

沸騰したお湯をぬるま湯の状態まで覚ました「白湯(さゆ)」を飲むと、身体全体が温まります。その結果、血液の循環が促進され、免疫力も高まることから、舌苔形成の抑制が期待できます。

【まとめ】

このように、舌苔は虫歯や歯周病、口臭の原因ともなり得ますので、毎日しっかり取り除くことが大切です。上述したケア方法を実践して、舌を清潔に保つよう努めましょう。

  • -この記事を監修した歯科医-

    くろさわ歯科医院 副院長 前田 昌孝

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