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たばことインプラントの関係について

たばことインプラントの関係について

タバコの写真
インプラントは歯を失った時の選択肢として、しっかりと噛む事ができて、見た目も自然な事から患者さんの満足度の高い治療です。

インプラント治療をして10年以上使用し続ける事が出来た人が9割以上というデータもあり、適切に使用していれば長く使用する事が出来ます。

ただ、メインテナンスを怠ったり、日頃のケアをしないとお口の中の環境が悪くなり、良い状態で使う事が難しくなってしまいます。

そしてインプラントには悪影響をもたらす要因としてタバコがあげられます。
それでは実際にインプラントにどの様な悪影響を与えてしまうのか詳しくご説明します。

【タバコのインプラントへのリスク】

リスク① インプラントが骨に定着しない。

タバコの煙にはニコチンが含まれています。
このニコチンが依存してしまう原因にもなっているのですが、ニコチンはお口にも悪影響を与えてしまいます。

ニコチンが血管を収縮させて、血流を悪くしてしまいます。

また、ニコチンの影響で歯ぐきが黒ずんでしまったり、一酸化炭素は骨や組織に十分な酸素を行き渡らせなくしてしまい、インプラントが骨に定着しにくい状態になってしまいます。

リスク② 感染のリスクが高くになってしまう。

白血球は免疫機能に大きな役割を果たしています。
ニコチンによって、その白血球の働きが低下して感染のリスクが高くなります。

インプラントは外科手術なので、無菌の状態で治療していきますが、インプラントを埋入した後も感染しない様にする事が大切です。

免疫機能を低下させてしまうタバコは避けたほうが良いと言えるでしょう。

リスク③ 唾液の分泌量の低下

タバコによって血流が悪くなってしまうと唾液の分泌量も低下してしまいます。
唾液には汚れを流してくれる『自浄作用』があり、唾液が少ない事で、汚れが着きやすい環境になってしまいます。

汚れは細菌の塊なので、歯ぐきに悪影響を与えたり、歯周病になるリスクが高くなってしまいます。
インプラントは虫歯になったりはしませんが、歯ぐきの周りに汚れが着いていると『インプラント周囲炎』になってしまいます。

インプラント周囲炎はひどくなってしまうと、骨が痩せる原因になり、インプラントが支えを失ってしまって、グラグラしたり、脱落してしまう原因になってしまいます。

その様な状態になるのを避ける為に、汚れを除去する事はとても大切ですし、唾液の自浄作用は大切なので、タバコは悪影響を与えてしまうと言えます。

〈お口に対する影響〉

・頑固な着色汚れ

タバコを吸っている方によく見られる特徴として、着色汚れがびっしりと付着している事があります。

そしてその周りには歯石が着いてしまう事が多いです。

これはニコチンやタールが歯や歯石に付着して、更にその表面に汚れが着きやすくなる悪循環を招いてしまいます。

歯石が着きやすい着色汚れは歯磨きではすべて落とす事が出来ないので歯科医院でのクリーニングが必要になります。

・歯ぐきの黒ずみ

長年タバコを吸っている人は、歯ぐきが黒ずんでしまう事があります。
メラニンが沈着してしまう事やニコチンによる血流が悪くなる事が原因と言われていますが、見た目を気にする人も少なくありません。
メラニンは日焼けした時に肌が黒くなるときに紫外線から肌を守る為に生成されます。

これと同じ様に、ニコチンやタールといった有害物質から歯ぐきを守る為にメラニンが生成されて歯ぐきが黒ずんでしまうのです。

この黒ずみを改善するのは禁煙をしてあげる事が大切です。
時間はかかりますが、肌の日焼けが落ち着いてくる様に、徐々に健康なピンク色になっていきます。

・口臭の原因

舌の表面には細かい突起があるのですが、そこに細菌の塊が着きやすくなります。
タバコを吸う事でこの細菌にヤニが付着してにおいの原因になってしまいます。

また舌には味覚を感じる部分があるので、その働きを鈍らせてしまう原因にもなってしまいます。

タバコを禁煙すると食事が美味しく感じるにはこの為です。

【タバコの全身に対するリスク】

生活習慣病と呼ばれる『脳梗塞』『心臓病』『糖尿病』に様々な悪影響を及ぼします。
まず、血流が悪くなってしまう事から心臓病には負担がかかってきます。
また、脳の血流が滞ってしまう事で脳梗塞も起きやすくなってしまいます。

糖尿病に対しては、タバコを吸う事でインスリンの働きを弱めてしまい、糖尿病になるリスクを増やしてしまいます。

【まとめ】
この様にタバコはインプラントに対して良い影響がありません。
インプラントと骨が定着する事に対しても悪影響を及ぼしますし、治療後にもインプラント周囲炎になるリスクを増やしてしまう事からインプラントの寿命を短くしてしまう原因にもなってしまいます。

他にも口臭や色素沈着などがあり、タバコを禁煙する事でお口の環境は改善されると言えます。
そして、歯を失ってインプラント治療をするには禁煙をする事がとても大切になってきます。

  • -この記事を監修した歯科医-

    くろさわ歯科医院 副院長 前田 昌孝

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