舌炎の原因って?どうすればいいの?
「舌が痛い」「舌が赤く腫れている」などの症状が認められる場合、舌炎が疑われます。
舌炎とは
舌炎とは、その名の通り舌に炎症が生じた病態です。その症状はさまざまで原因も多岐に渡ります。適切な治療を行うためには、まず根本的な原因を突き止める必要があります。
舌炎の原因
舌炎の原因は、次の4つに分けることができます。
物理的な刺激
舌に限らず、身体のどの部分でも同じですが、外から物理的な刺激が加わり続けると、炎症を起こすことがありますよね。具体的には、尖った歯や入れ歯の鋭縁などが舌に刺激を与え続けると、炎症反応が引き起こされることがあります。
口腔衛生状態が悪い
お口の中が汚いと、雑菌が繁殖しやすくなりますよね。とくに舌の表面でカンジダなどの真菌が繁殖すると、舌炎の発症リスクが高まります。ウイルスが原因で発症する舌炎もあります。
歯科用合金による微弱電流
歯科治療では、いろいろな合金を使用します。その組み合わせが悪いと「ガルバニー電流」という口腔粘膜にとって有害な微弱電流が生じることがあります。これもまた舌炎の原因となり得ます。
全身の病気
悪性貧血やシェーグレン症候群、プランマービンソン症候群など、全身の病気の中には舌炎をひとつの症状として引き起こすものがあります。
この症状があったら舌炎かも
舌炎になると、舌の表面が赤く腫れてきます。ケースによっては舌の表面が平滑になったり、灼熱感を伴ったりすることもあります。外来刺激に対して敏感になり、食事をすることもままならなくなるケースも珍しくありません。こうした症状に見舞われたら、舌炎が疑われます。
治療法
舌炎の治療法は、原因に応じて異なります。
物理的な刺激を取り除く
尖っている歯や入れ歯が原因の場合は、それらを歯科治療によって調整する必要があります。物理的な刺激が取り除かれれば、自ずと舌炎の症状も改善されていきます。
口腔内を衛生に保つ
オーラルケアをしっかりと行い、口腔衛生状態を向上させることで、舌炎の症状も改善することがあります。その際、うがい薬などを併用すると、炎症作用の抑制へとつながります。症状が強い場合には、ステロイド剤を使用することもあります。
メタルフリー治療に切り替える
歯科用合金が原因で舌炎を発症しているケースでは、金属そのものを取り除かなければ症状の改善が見込めません。具体的には、電流の発生やアレルギーのリスクとならないメタルフリー治療に切り替えることが重要です。
全身の病気を治療する
全身疾患の一症状として舌炎が生じているケースでは、病気そのものを治さなければ舌炎も消失しません。悪性貧血やシェーグレン症候群などは、歯科と医科が連携しながら治療を進めていく必要があります。
【まとめ】
このように、舌炎は腫れや痛みを引き起こす厄介な病気ですが、根本的な原因を突き止めることで有効な治療法が見つかります。ですから、舌炎にお悩みの方は、まず歯科を受診してその原因を精査してもらいましょう。