地図状舌って何?原因は?
舌に異常が認められたら、いくつかの病気が考えられます。舌の炎症である「舌炎(ぜつえん)」は最も一般的な病気ですが、「地図状舌(ちずじょうぜつ)」という少し変わった病気原因となることもあります。ここではそんな地図状舌についてわかりやすく解説します。
地図状舌とは
地図状舌とは、舌の表面に地図状の模様が生じる病気です。一見すると、舌の粘膜がただれたように見えることから、何か重症な病気にかかったのではと心配される患者さまも少なくありません。けれども、その実態は粘膜の角化異常なので、それほど心配する必要はありません。
地図状舌の症状
地図状舌では、外から見える部分である「舌背部(ぜっぱいぶ)」に白色や赤色のまだら模様が生じます。舌の粘膜に角化異常が起こり、味覚を感知する「糸状乳頭(しじょうにゅうとう)」が消失します。まだら模様はまるで地図のような外観を呈し、その形態は日々変化するのが特徴です。基本的に痛みなどの不快症状は生じません。ただし、舌に強い刺激を加えることで痛みが生じることもあります。
地図状舌の原因
地図状舌の原因は、まだ解明されていません。ストレスやビタミン不足が関係していると考えられていますが、医学的な根拠があるわけではありません。
地図状舌にかかりやすい年齢
地図状舌は幼児と若い女性がかかりやすくなっています。とくに若い女性に関しては、月経との関連が指摘されています。
地図状舌の治療法
地図状舌は、積極的な治療が必要のない病気です。とくに大きな問題がなければ経過観察します。痛みが強い場合は、鎮痛薬を服用したり、殺菌効果のあるうがい薬を用いたりします。基本的には数日から数週間で自然治癒します。
【まとめ】
このように、地図状舌というのは見た目がとてもインパクトのある病気です。しかも、症状が日々変化するため、不安に感じられる方も少なくないことでしょう。そういった場合はまず歯医者を受診することをおすすめします。舌の異常が地図状舌とわかれば、不安も解消されます。地図状舌ではなく、また別の病気である可能性も考えられますので、専門家の判断に委ねるのが一番です。