審美歯科

審美歯科治療とは、単に虫歯や歯周病といった病気を治すだけでなく、歯の美しさと機能性の両方を回復させることを目的とした歯科医療です。
「歯並びが気になる」「銀歯を白くしたい」「前歯の形を整えたい」といったお悩みに対して、見た目の改善とともに噛む・話すといった本来の機能を高めることを大切にしています。

おもな治療法に、セラミック治療やホワイトニング、ダイレクトボンディング、矯正歯科などがあります。
いずれも歯の自然な白さや形を再現することに加え、長期的に健康な状態を維持できるように設計されています。

審美歯科は「見た目を整えるための特別な治療」と捉えられがちですが、実際には美しさと健康を両立させ、患者さまが日常生活をより快適に過ごせるようにする総合的な治療です。

審美歯科治療の多くは、見た目の美しさを目的とするため保険適用外となります。
保険診療は国が定めたルールに基づき、「最低限の機能回復」を目的としているため、使用できる素材や治療方法が制限されています。
そのため、見た目よりも「噛む」「食べる」といった基本的な機能を取り戻すことが中心です。

一方で、審美歯科治療は自費診療となるため、素材や治療法に制限がなく、限りなく理想に近い仕上がりを追求できるのが大きな魅力です。
例えば、セラミックやジルコニアなどの高品質な素材を選ぶことで、自然な透明感や美しい歯並びを実現できて耐久性にも優れています。

「より自然で美しい歯にしたい」「長く安心して使える素材を選びたい」といったご希望がある場合は、保険診療よりも審美歯科治療の方が適しています。
当院では治療前に、保険でできる範囲と自費でできる選択肢をしっかりご説明し、患者さまの理想に寄り添った治療をご提案いたします。

コーヒーや紅茶、赤ワイン、カレーなどの色素の濃い飲食物や、喫煙によるタールの付着は、歯の表面に着色汚れ（ステイン）を作ります。
日常の歯磨きでは落としにくく、徐々に歯の黄ばみやくすみにつながります。

歯の内部から起こる変色のことを指します。
加齢による象牙質の黄ばみや、神経が死んでしまった歯の黒ずみ、抗生物質（テトラサイクリン）の影響による変色などが代表的です。
表面的なクリーニングでは改善が難しく、ホワイトニングや被せ物などの専門的な処置が必要になることがあります。

歯が欠けていたり、すきっ歯やガタガタの歯並びになっていたりすると、歯の色が正常でも見た目に影響します。
また、噛み合わせの乱れが影を作り、歯が暗く見える場合もあります。
この場合は、矯正治療やダイレクトボンディング、セラミック治療などの選択肢が考えられます。

審美歯科は見た目と機能の改善を目的とした治療であるため、基本的に自費診療となり、高額な費用がかかることがあります。
使用する材料や治療内容によっても費用が大きく異なるため、事前にしっかりと費用について確認し、予算を決めることが重要です。

審美歯科で治療した歯を長持ちさせるためには、自宅で行う毎日の歯磨きを適切に行うことが重要です。

歯磨きは毎日行う

歯磨きを毎日行い、できれば毎食後行うようにしましょう。
歯には、食事をする度に歯垢や汚れが付着します。
汚れが溜まると虫歯や歯周病で被せ物や歯並びが乱れて、治療の効果が失われる可能性があるため、注意しましょう。

歯間ブラシやフロスも使用する

歯ブラシで歯を磨くことに加えて、歯間ブラシやフロスで歯と歯の間の汚れもしっかり落とすようにしましょう。

プロフェッショナルケアは、歯科医師や歯科衛生士による専門的なチェックとクリーニングを指します。
定期的に歯科医院で行うクリーニングでは、歯磨きで落とすことのできないような歯の表面に付着した歯石や汚れを取り除くことができます。
これにより、虫歯や歯周病を予防するだけでなく、白い歯を長持ちさせることが可能です。

また、審美歯科で行った治療に合わせた歯の調整やチェックもいたします。
審美歯科で行った治療結果が調子良く維持されているかを確認し、以上があれば早期に対応することができるため、長く美しい口元を維持することができるでしょう。